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2006-08

ラ ブラスリー

ホテルの魅力とは、何だろう。
 
アメニティや食事、ホスピタリティ・・・
上げればキリがないが、非日常を演出する様々な要素が集まっている事が、
魅力のモトだと思っている。
 

 
 
「予約していないのですが、よろしいですか?」
 
「はい。
 お一人様で?」
 
「はい。」
 
「お煙草は?」
 
「吸いません。」
 
 

 
 
帝国ホテルには二つの直営フレンチレストランがある。
 
メインダイニングの「レ セゾン」とカジュアルフレンチの「ラ ブラスリー」がそうだが、
ワケあって1人でランチをする事になった私が選んだのは勿論「ラ ブラスリー」だった。
 
※ブラスリーとはビール醸造所、食事もできるビアホールという意味がある。
 
 
「お食事の前に何かお飲みになりますか?」
 
「では生ビールを」
 
 
別にブラスリーに引っかけて頼んだワケじゃない。
 
朝から何も食べていなくて、オマケに走り回る仕事を汗だくでこなしていたから、
とにかく喉が渇いていた・・・だけの事(^_^;)
 

 
 
え・・・?
 
なんか凄い量なんですけど??
 
メニューを見直してみると、生ビールはエビスでしかも500mlと明記されている。
 
1杯1000円オーバーのプライスが付いていたが、
量から考えるとホテルとしてはかなり安い。
 
いや、東京価格・・・という事を考えると、ホテルとしては凄く安い価格だと言っていい。
 
しかし、ランチの価格はやっぱり帝国ホテル価格で、ベーシックが3150円。
メインディッシュとサラダのみで3000円オーバーという設定に呆れつつ、
どうせ食べるならちゃんとしたコースランチを食べよう・・と5250円のスペシャルランチをオーダーした。
 
オードブル
スープ
牛フィレソテー赤ワインのソース
デザート
コーヒー・紅茶
 

 
 
正直言って、ホテルのレストランなんて・・・と思っていたが、
最初のオードブルのソースで驚いた。
 
ソースが妙に美味しいのだ。
 
フレンチはソースが命という言葉があるが、
ここの料理にはその言葉が当てはまる。
 
 

 
 
ウェイトレスがオーダーを取る時に、
セロリを使ったスープである事を確認した。
 
セロリ嫌いな人がそれだけ多い・・のかも知れないが。
 
 
え・・・・?
 
何だろう・・・この旨さ。
 
出しゃばりすぎない味付けの中に、
爽やかなセロリの香りがほのかに漂い、
もっと食べていたい・・と思わせる味わいだ。
 
そしてもう一つ驚いたのは、
さりげなく出されたパンの旨さ。
 
バゲットの皮のカリカリ感と中のモチモチした中にある軽い食感、
そしてバターを塗らない方が美味しいんじゃないか・・と思わせる旨さがある。
 

 
 
そしてメインの牛フィレがやってきた。
 
ありがちなスタイルの料理で、肉の量としては120グラム位か。
 
どれどれ・・・と食べてみると、
肉は普通のフィレ肉だったが・・・・
 
ここでもソースが素晴らしい。
 
 

 
 
デザートはワゴンから選ぶスタイルで、どれも目を引く物ばかりだったが、
オーソドックスなプリンを選んでみた。
 
基本がしっかりとしたレストランが作るプリンは、
かすかにバニラビーンズが見える香り良い逸品。
 
滑らかな食感としつこくないカラメルが、食欲を増進する(^_^)
  

 
 
親子連れや女性同士の客、年配のカップルなどお客は様々だが、
昼間からかなりの金額を食事に使えるクラスの空気を纏っている。
 
で、それがこの店の持つ雰囲気をさらに醸成するのか、
独特の心地よさを感じさせた。
 
しかし・・・・
ビール2杯と2コースランチで8000円+
 
高いと見るべきか、贅沢と切るべきか・・は解らないが、
パンとソースに魅了された私には。不満の欠片も見つける事はできなかった。
  

 
「トラディショナルダイニング ラ ブラスリー」
〒100-8558 東京都千代田区内幸町1-1-1
帝国ホテル東京 帝国ホテルタワー地下1階
TEL.(03)3539-8073

駐車監視員


 
【駐車監視員】
法律で定められた考査に合格して駐車監視員資格を取得した人で、
警察署長から取締りの委託を受けた法人のもと、
放置駐車違反の確認や確認標章の取付けなどの仕事を行う人
 
【駐車監視員が取締りを実施する場所(ガイドライン)】
住民の方々の意見や、交通事故の実態、日常の違法駐車の実態等から、
取締りを委託する警察署において、最も取締りが必要と考えられる場所、地域、道路。
違法駐車実態に応じて見直されることがある。
 
要するに、民間に取締りを委託したワケだが、
私の会社の廻りには結構な集団でこの人達が頑張っている。
 
夜遅くに働いている姿を見ると「お疲れさま」と言いたくなるが、
ある意味問答無用の取締りを行える権力者でもあるから、どうしたって嫌われ者になりやすい。
 
私のオフィスは最重点地域内にあるので、自動二輪・原付を含む取締りを受けるのだが、
当然の如くこの地域には二輪の駐車できる有料駐車場は存在せず、従ってバイクで来た場合は
当たり前に取締りの対象となるわけだ。
 
国土交通省が11日までパブリックコメントを募集していたが、これは道路法施行令の一部を改正
するための行為で、要は二輪自動車の駐車施設を作るために規定しようという事らしい。
今までは駐車場法の中で自動二輪車はその定義から省かれていたために事実上自動二輪車が
停められる駐車場が存在しなかったワケで・・・。
 
しかし、法改正がなされても、今既に飽和状態となっている地域に新たにバイクが停められる駐車場
を作る人はそう多く無いと想像できるし、仮にきっちりと今ある駐車場がバイクにも駐車を認めるように
なったとしても、今までは歩道に停めちゃってたライダーが、駐車場が整備された事によって厳しく
取締られるようになる、と無料だから通勤に使用していたライダーはかなり困る事になりうる。
 
ここで問題なのは、取り締まる基準だ。
 
私が働く場所は、相変わらず凄い数の違法駐車車両がいて、その迷惑の度合は半端じゃない。
(バイクは?・・というと、歩行を困難にするほどひどい停め方をしている車両は見た事が無い)
 
だからドンドン迷惑と思える車両を取り締まってほしいのだが、
現実的には焼け石に水状態で相変わらず違法駐車は後を絶っていないのだ。
 
日曜日の深夜にまで徒党を組んで違法車両を取り締まる彼らは、
何故ウィークデイの無茶苦茶な駐車車両を放置しているのだろう?
 
日常に問題がある場所を重点的に取り締まるためのガイドラインなのに、
殆ど車が通らない日曜の、数少ない路上駐車車両を取り締まるのは、
あまりにバランスが悪いのでは?・・・・と思ってしまった。
 
ま、これはあくまで私見だ。
今日現在、私が見た範囲の中で感じた偏見なのかもしれない。
 
監視員とまる一ヶ月一緒に行動してみないと
わからない事も多いと思う。
 
ただ、取り締まっている姿を撮影した時、
監視員の1人が凄い勢いで私めがけて走ってきた事だけが、
なんとなく心にひっかかっている。
 
撮影されたら困る取締りでもやっていたのだろうか?・・・・・と。

地球温暖化

     二酸化炭素の排出量が増え、地球全体が温暖化している・・・らしい。
 
     科学的なデータや、学者の話を聞いてもどこか他人事に聞こえてしまうが、
     毎年確実に暑くなっているように感じる事は
     その問題が現実の物として存在する事を意識させる。
 
 
     最近、東京の上空で積乱雲が発生する・・・という話を聞けば、
     ヒートアイランド化が深刻だ・・・という事もなんとなく実感できる。
 
     そんな事を考えていたら、
     クソ暑い日の東京方向に派手な雲が立ち上っているのが見える。
 
 

 
     マジに東京生まれの積乱雲があるかもしれない・・と思った。
 

ペッシェドーロ

「元気だった?」
 
「・・・うん」
 
「どうした? その間は?」
 
「元気だけど元気じゃない」
 
「穏やかじゃないねぇ」
 
 

 
 
久々に再会した人と、
気兼ねなく食事がしたかった。
 
変わらぬ美しさを感じさせる表情に影を見つけたから
少しだけ探りをいれてみたのだが、特に深い意味など最初から持ってはいなかった。
 
 
「ここを離れる決意をした時、
 貴方に言われた事が今はよくわかる。」
 
「色々と話したよね」
 
「うん」
 
「何が?・・・」
 
「今、孤独なの。 私。」
 
「やりたい事のためにステップアップしたんだから、
 有る程度孤独でも仕方ない・・よ?」
 
「うん、わかってる。」
 
 

 

 
 
ジローフィオーレの系列店でありながら、かなりマトモなイタリアンを食べさせてくれる店。
 
ワインの安さは特筆すべき程で、コストパフォーマンスに優れたバランス感覚の良い経営は、
最高級リストランテと比べない限り、あまり文句が出ない巧いやり方なんだろう・・と感じている。
 
店の名前は「ペッシェドーロ」
黄金の魚という意味のこの店はミラノのトラットリアイメージしているらしい。
 
 
「焼き野菜のマリネとペペロンチーノ、セコンドは子羊?なら
 ワインは以前に頼んだNERO D’AVOLA・・・かしら・・」
 
「記憶力がいいね」
 
「貴方ほどじゃないわよ」
 
「記憶力がいいのは嫌な思い出だけなんだよなぁ・・・」
 
「あら、残念。
 私の事なんてもうすっかり忘れてるのね」
 
「なんか、からむね」
 
「茶化すからよ」
 
 

 
 
この店は、ある時からアテンドが良くなった。
気の遣い方の質が、凄く向上したのだ。
 
リストに無いワインの勧め方も嫌味なく、
料理もちょっとしたワガママに対応してくれる柔軟性を持っていて、
その上、こんな風な2人はさりげなく放ったらかしにもしておいてくれる。
 
 
「やっぱり貴方の言う事、聞いておけばよかった。」
 
「実際に現実にならないとわからない事・・・だったでしょ?」
 
「うん。
 悔しいけど・・・」
 
「だてに歳はくってないんだぜ」
 
「そうね。」
 
「で・・・?」
 
「胸張って帰ってこれるように、
 もうちょっと頑張ってみる。」
 
 
経験とは、失敗の歴史かも知れない。
 
その経験があってはじめて成功に繋がっていくのなら、
年配者の言葉はまさに宝の山。
 
そう自分に言い聞かせて先輩の言葉を大切に聞いてきたが、
気が付けば自分もそんな年令になっている。
 
ただ・・・
 
色恋沙汰だけは、あまり経験が役には立たないもの・・・
だよねぇ・・・(/–)/
 

 
「ペッシェドーロ」
045−682ー5635
横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA1F
11:00〜22:20

麥文記麺家

夏の香港に行くもんじゃない・・と思い知ったのは、
ホテルから雲呑麺を喰いに飛び出した時だった。
 
暑い・・・・なんてもんじゃない。
 
じっとしているだけでも汗ばむのに、
止せばいいのに佐敦(ジョーダン)だから・・と歩いてしまい・・・
(勿論、CityBankで金を下ろす必要もあったんだけど)
 
思いっきり汗をかいてしまった。
 
 

 
 
目指すのは「麥文記麺家」
 
香港に着いたら一回は必ずここの雲呑麺を食べるクセがついていて、
その日も半分無意識に店に向かっていたのだ。
 
 
何度か書いてきたが、香港では上湯という名の薄い色のスープによく出会う。
 
鶏の出汁が効いたソレらは店の大事な顔であり、
その店の全ての料理のクオリティを計れる大事な物差しでもある。
 
勿論麥文記のスープは半端じゃなく美味いワケで、
たった18HKD(270円)の雲呑麺がその数倍の価値をを持つのは言うまでも無い。
 

 
 
「雲呑麺!」
 
と叫ぶと、店員はニコリともせず、伝票に何やら書き込んで去っていく。
 
こっちも愛想なんて期待してないし、香港はそういう所だとどっかで思っているので、
これもまた香港らしさ・・として楽しんでいたりする。
 

 
素っ気なく出された雲呑麺は、相変わらずの噛み切れない麺と、
プリプリの海老が入った雲呑でテンコ盛り。
 
 
がぶっと麺に食らいつくと・・・・
やっぱり噛み切れない(爆)
 
これこれ・・・
この食感を味わいたかったのさ・・(^_^)
 
でも・・・マジに噛み切れなくて・・・
噛んでは飲み・・・噛んでは飲み・・・・(/–)/
 
アレ?
なんか違うぞ・・・・?
 
麺を食べきった後に、あらためてスープを啜ってみると・・・・
味が落ちてる(・_・、)
 
こんなはずじゃぁ・・・・
 
いや、待てよ・・・
基本的な物はあまり変わっていないぞ・・・?
 
あれ・・・あれあれ・・?
 
 
食べてみて感じたのは、何だか物足りない・・・という事。
 
で、食卓にある調味料をちょっと足してみたら、
味が数段良くなった。
 
 
・・・・そうか・・
 
汗かきすぎて塩分が不足しちゃったのかも知れない。
もしくは、夏で水が不味くなってるのかも知れない。
 
だが、それでも、
日本で食べる雲呑麺より遙かに美味しいのは・・・何故だろう?
 
次回は涼しい過ごしやすい時期に来てみよう。
 
もしそれで、今回のように物足りなさを感じたのなら、
60年以上を誇る歴史もココまでだ・・・と断じてしまうかも(爆)
 
 
しかし・・・・
コストパフォーマンスのよろしい事で(^_^;)
 

 
麥文記麺家
九龍佐敦白加士街51號

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