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2006-07

飲茶

中華料理は多人数で食べる料理。
 
だから香港では手軽に食べられる飲茶を楽しむ事が多く、
今回もいわゆる高級店と言っていい「福臨門酒家」と庶民的な店「蓮香樓」
で飲茶を楽しんでみた。
 

 
前回も行ったこの店は、香港島のセントラルから少し歩いた所にあって、
安くて美味いから、ウィークデイの午前中なのにこんなに混んでいる。
 
飲茶のルールは簡単で、最初に飲むお茶を指定したら
後はワゴンでやってくる料理を選ぶだけ。
 
料理を取るとタイムカードの様な注文票に店員がハンコを押してくれて、
最後にその表を見ながら代金を払う・・・・というシンプルさ。
 
席に座った瞬間に「ポーレイ!」と叫ぶと、
店員はどかっとプーアル茶の入ったポットを持ってきてくれた。
 

 

 
「蝦餃」(海老蒸し餃子)は必ず食べる物だけど、
それ以外には魚のすり身団子と焼売、餃子スープなど・・・・
自分の中の定番と言えるメニューを楽しむのが決まりになっている。
 
騒がしく蒸し暑い店内で、埃くさいポーレイ茶をズビズビすすりながら、
ぼ〜っとする時間は、ある意味至福の時間かも知れない。
 

 
福臨門酒家と言えば、あまりに有名な料理店。
 
さすがにここは予約無しでは入店できない可能性もあり、
事前にカード会社を通じて予約を取っておいた。
 

 
青菜炒めと蝦餃・焼売・春巻き・・・
 
お茶は最初っから鐵観音で上品この上ないし、
料理もすごく綺麗なのだが、何故か美味しくない・・・(^_^;)
 
と言うか、今回、暑さのせいか、全般的に料理が美味しくないのだ。
 
春巻きの皮のパリパリさは優雅で、青菜炒めの火の入り方も素晴らしいが、
味でいうと、以前食べた時ほどの感動は無い。
 

 
フカヒレ入り餃子スープは・・・・・
ゴメン、2度と来ないかもしれない・・・(・_・、)
 
この味なら、珠江飯店の方が美味しい・・・と思う(/–)/
 
ただ、店の名誉も為に付け加えると、
前回食べた時にはあまり美味しく感じなかった炒飯が素晴らしく美味しくて、
また、この店に限らず全般的に香港での料理が美味しく感じないから、
気候・その他の理由により、材料に問題があるのだと思う。
 
例えば水、そしてスープのモトとなる鶏・・・などが、
気候によって質が落ちている可能性は否定できないのだ。
 
考えてみれば安い店ほど美味しく感じるのは、
味付けが濃くて汗をかいた身体に合っているから・・・なのかも知れないし(^_^;)
 
いずれにしろ次回、冬の時期にもう一回食べてみて、
味が落ちていたら、久々にリスト更新かも知れない。
(ちなみに両店の価格差が5〜10倍)
 
 

 
 
夜中の1時に小腹が空いて飛び込んだ店で、500円しない叉焼飯を食べてみた。
 
甘めのちょっと濃い味付けが、妙に美味い(^_^)
 
タイ米も香り高く炊かれ、青梗菜もサクッとかみ切れる絶妙な火の通し方で、
食感の気持ちよさが楽しめた。
 

 
どうりで店が混んでいるワケだ・・・と納得したりする。
 
香港では、美味しい店=混んでいる・・という図式が当てはまり、
この店もそんな店の一つなのだろう。
 
 
ホテルに向かう帰り道、
暗い町並みにキラキラ輝く目を向ける小さなヤツがいた。
 
 
君は・・・・
暑くないのかい?(^_^;)
 
 

一流の証拠

熱帯地方では当たり前なのかも知れないが、
毎日スコールに見舞われた。
 
ダーっと降って15分もすると止むので、
エアコンの効いた屋内で雨宿りがてら買い物や飲食を楽しむ・・・・
というのが、今回の基本的なパターンになった。
 
 

 
 
朝はホテルで食べるのもいいが、安っぽいモーニングセットを外の店で食べるのも面白い。
 
ハムマカロニスープとフライドエッグ、
鴛鴦茶(コーヒーと紅茶のブレンド)のセット300円
 

 

 
 
しかし、何故マカロニなんだか・・・(^_^;)
 
 
どこの庶民的な店でもマカロニかインスタントラーメンを使ったスープがあり、
しかもそれはちゃんと鶏で作っているのが通例だ。
 
インスタントラーメンは公仔麺と書かれるが、何故か「出前一丁」の麺が高級とされていて、
その麺が使ってあると高い・・・らしい(爆)
 
香港の生麺は細くて噛み切れないヤツがよく使われているが、
さすがに朝からあの固い麺はいただけないのかも・・・・
 

 
 
食べては散歩、散歩しては食べ・・・・買い物と日本語を一切聞かない世界を楽しんでいると、
苛ついていた自分を思い出す事さえできないほど、リラックスできている事に気付く。
 
何もしないで、誰と会わないで、丸々3日間過ごしたとしても、
ここまでリラックスできただろうか・・・?
と正直思う。
 
ホテルの部屋で北京語の字幕の入ったアメリカ映画を見たり、
ロビーでシガー&ビールを楽しんだりしている事が直接的に影響しているのではなく、
誰かに気を遣わずにある社会の中で生きている事が、多分効果的なのだろう・・・・と感じるのだ。
 
 

 
 
「申し訳ありませんが、現在お部屋は誰も入れない状態になっています」
 
「え?」
 
「私共が掃除に入った時、お客様の財布がテーブルの上にありましたので、
 盗難防止の意味からロックさせていただきました。
 申し訳ございませんが、フロントで本人確認を行っていただきたいのです。」
 
 
え・・・?
 
慌てて腰に付けたバッグを探ると、確かに財布が無い。
 
現金で支払う場合は、財布を出さないで済むように
札はポケットに小分けにしているので、気付かなかった。
 
フロントで簡単な個人情報のやりとりをして、
キーを交換してもらった後、部屋へ向かうと、
マネージャーがすっ飛んできた。
 
 
「申し訳ございません。
 現在ダブルロックになっていますので、私が開けます。」
 
「そうなんですか?」
 
「私以外の者が入れない状態ですので・・・」
 
 
交換したキーとマネージャーのキーでロックを外し、
一緒に部屋に入ってもらって財布を確認する。
 
なるほど・・・・
 
デスクの上に、置き去りにされた二つ折りに財布があった(^_^;)
 
 
「ありがとうございます」
 
 
とお礼を言うと、笑顔を返すマネージャー。
しかも彼は、チップを渡すヒマもなく彼は退室してしまった。
 
 
過去、外国のホテルで、
ここまでの対応をしてもらった事は無い。
 
国内のホテルでも、客が戻るまで部屋に誰も入れないような対応をする・・というのは、
あまり聞いた事が無いし、現実にそうしてもらった事も無い。
(横浜のホテルでは、フロントスタッフが一緒に部屋に入ってくれたが・・・)
 
さすがは PENINSULA HONG KONG
セキュリティもホスピタリティも一流と言われるだけの事はある・・・・。
 
 

START

やっとこの日がやってきた。
  
徹夜を続けて作り出した時間。
大切に味わおう・・・
  
台風が近づいていたり、良からぬ物が飛んだりするが知ったこっちゃない。
雲の上に出てしまえば関係の無い事だ。
 
 

 
 
1年半ぶりの香港。
 
こんな所にこんなビルがあったっけ・・・?
と悩むの相変わらずなら、蒸し暑い熱帯独特の気候も相変わらず。
 
実は夏に訪れた事は無く、相当に覚悟は決めていたのだが、
外に出るとあっという間にずぶ濡れになるほど汗をかいた(^_^;)
 
しかも、ホテルの中は冷蔵庫のように冷えていて・・・
 
 


 
 
昔は複数回訪れていた香港も、今では年に1回行ければ良い方となり、
その分ホテルに贅沢するクセがついていた。
 
ペニンシュラは老舗として、また優れたホスピタリティを持つ事でも有名で、
行き届いた気配りと質の高さは、何もしないでいる事さえ楽しいと思わせる力を持っている。
 
Welcome Drink はオリジナルブレンドの中国茶。
部屋に案内され一息ついた頃に届けられ、
その一杯を飲む事でPENINSULA Lifeが始まるわけだ。
 
ポットの後ろに見えるフルーツは日替わりで追加されるのだが・・・・
自分で剥かなくちゃいけないのが面倒くさい(爆)
 
 

 
 
何故,こんなにも香港に行きたくなるのだろう・・・
 
既に訪れた回数を数える気力が無いほど親しんだ場所で,
どこに何があるかも解りきっている場所。
 
なのに,毎回新鮮な気持ちで訪れる事ができる。
 
それはきっと,
自分の中では大切にしているエネルギーの形が,
この町を前進させ続けている事を,肌で感じているからに他ならない。
 
 
無駄な事は一切しない。
通貨も信じるに値しない。
 
成功した者にだけ許される贅が日々生き延びるだけの暮らしが象る街に存在し,
族として生きる結束と信仰を絆に生きる人々と,異邦人が同居する微妙なバランス。
 
それを視覚的に,直感的に感じられる時間は,
日々の自分の中にあるはずの大切な「生き方」という羅針盤が
狂っているかどうかを確認するために欠くことができない・・・・。
 
 
 
気温35℃ 湿度85%の街と隔てる大きなガラス扉は,
相変わらずドアマンによって管理されている。
 
その風景を見た時,
自分は贅沢に甘えている事を思い出した。
 
 

いっぱいいっぱい


 
 
余裕が無いとろくな事がない。
 
日々粛々と仕事は進むのだが、
予定通りに事が運ばないと問題だけが先送りになり・・・
その結果、少しずつ問題は大きくなっていくものだ。
 
ただ仕事の場合は最終的にどうにかするわけで
別に命を取られるわけでもなく、大した事にはならないのだが、
心の中にたまる疲れはそのどうにかする行為によって倍加していく・・・・。
 
 

 
 
仕事漬けの毎日は非日常に身を置く事でリセットをかける。
 
それは例えばバイクに乗る事だったり、
どこかのホテルにでも泊まって何もしない時間を楽しんだり・・・
 
 

 
 
どう頑張っても仕事ができない状況に身を置く事で、
強制的に仕事に対する飢えを作り上げるのかも知れないが、
とにかくそんな時間を持つ事が、随分と心の救いになっているのは事実だ。
 
 

 
 
実は、どこに行ってもいいのだ。
 
自分の社会から完璧に離れる事ができれば、
それでいい。
 
ただ、たまった疲れの量によって、切り離した時間の量が増えるだけの事。
その量に応じて、行動が決まってくるわけで・・・
 
そして私は久々にエアのチケットを取っていた。
 
 

 
 
明日から、3日間、
音信不通の時間を持つ。
 
久々の香港。
楽しみだ(^_^)
 
 

関内苑

「昔は2人で焼肉食うの避けてたよね?」
 
「そうだっけ?」
 
「匂いが嫌い・・とか、
 食べ過ぎちゃう・・とか」
 
「あぁ・・・そんな事言ってたかも」
 
「まぁ、2人で焼肉食べてるって、
 そういう関係だって見られたりするしね」
 
「そうなの?」
 
「え?
 そうじゃなかったの?」
 
「煙と匂いが嫌いだっただけよ〜」
 
「じゃ、今は?」
 
「美味しい物なら、なんでも・・・」
 
 
匂いがつく食べ物は、食べた後に別の予定がある時は、
私も敬遠するものだった。
 
ジンギスカンや焼き肉、干物を焼いて出す店・・・
食べ物の匂いはしっかりとしみついて離れないが、それでもまだ罪は軽い。
 
  

 
 
この店は少し高めだが、肉質が良くて美味いのが有名で、
美味い焼肉を食べよう・・・と声がかかると、
ココかセメント通りに行くのが約束になっている。
 
この日は「リブリース」をちょっと無理してオーダーしたが、
さすがは一皿2500円オーバー
 
柔らかい口当たりとジューシーな味わいが楽しく、
甘めのタレにも負けない肉の味が旨味を演出し、
思わず「美味い!」と叫んでしまった程。
 
 

 
 
「最近は、平気で一緒に焼肉食べるよね?」
 
「うん。 いけない?」
 
「いや、嬉しいけど。」
 
「食事って、誰かと食べた方が美味しいし、
 焼き肉屋に1人じゃいくらなんでも・・でしょ?」
 
「友達と行けばいいじゃん」
 
「あら、私と一緒じゃ嬉しくないの?」
 
「嬉しいですよ」
 
「あ・・・もしかして?」
 
「なに?」
 
 
彼女は私を見て、意味ありげに微笑んだ。
 
2人がもし10歳若ければ・・・・と思う展開だが、
現実はそこまで楽しくない。
 
お互いに様々な物を背負って生きているから、
駆け引きのないこんな関係を素直に楽しめるワケで、
色気より食い気な2人には、この後の事と言えば、
最後は何を食べてしめるのか・・・?
という問題に答えを出すだけなのだ(^_^;)
 
 
「たまにはさぁ・・・
 どっか美味い物食いに泊まりがけででかけようよ?」
 
「いいわねぇ・・・
 でも、休めるの?」
 
「それは言わない約束でしょ・・・」
 
「夢ばっかり食べていると、バクみたいな体型になっちゃうよ?」
 
「なんじゃそりゃ?」
 
 
え・・・っと、
バクは言い過ぎだとは思いますけど、
確かに煩悩は腹に貯まって・・・はいますなぁ・・・(/–)/
 
 

 
関内苑本店
045-261-2040
横浜市中区羽衣町2-5-14
月〜土 11:00〜02:00(L.O.01:15)
日・祝 11:00〜24:00(L.O.23:15)
年中無休

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