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煩悩 Archive
飲茶
- 2006-07-13 (木)
- 煩悩
中華料理は多人数で食べる料理。
だから香港では手軽に食べられる飲茶を楽しむ事が多く、
今回もいわゆる高級店と言っていい「福臨門酒家」と庶民的な店「蓮香樓」
で飲茶を楽しんでみた。
前回も行ったこの店は、香港島のセントラルから少し歩いた所にあって、
安くて美味いから、ウィークデイの午前中なのにこんなに混んでいる。
飲茶のルールは簡単で、最初に飲むお茶を指定したら
後はワゴンでやってくる料理を選ぶだけ。
料理を取るとタイムカードの様な注文票に店員がハンコを押してくれて、
最後にその表を見ながら代金を払う・・・・というシンプルさ。
席に座った瞬間に「ポーレイ!」と叫ぶと、
店員はどかっとプーアル茶の入ったポットを持ってきてくれた。
「蝦餃」(海老蒸し餃子)は必ず食べる物だけど、
それ以外には魚のすり身団子と焼売、餃子スープなど・・・・
自分の中の定番と言えるメニューを楽しむのが決まりになっている。
騒がしく蒸し暑い店内で、埃くさいポーレイ茶をズビズビすすりながら、
ぼ〜っとする時間は、ある意味至福の時間かも知れない。
福臨門酒家と言えば、あまりに有名な料理店。
さすがにここは予約無しでは入店できない可能性もあり、
事前にカード会社を通じて予約を取っておいた。
青菜炒めと蝦餃・焼売・春巻き・・・
お茶は最初っから鐵観音で上品この上ないし、
料理もすごく綺麗なのだが、何故か美味しくない・・・(^_^;)
と言うか、今回、暑さのせいか、全般的に料理が美味しくないのだ。
春巻きの皮のパリパリさは優雅で、青菜炒めの火の入り方も素晴らしいが、
味でいうと、以前食べた時ほどの感動は無い。
フカヒレ入り餃子スープは・・・・・
ゴメン、2度と来ないかもしれない・・・(・_・、)
この味なら、珠江飯店の方が美味しい・・・と思う(/–)/
ただ、店の名誉も為に付け加えると、
前回食べた時にはあまり美味しく感じなかった炒飯が素晴らしく美味しくて、
また、この店に限らず全般的に香港での料理が美味しく感じないから、
気候・その他の理由により、材料に問題があるのだと思う。
例えば水、そしてスープのモトとなる鶏・・・などが、
気候によって質が落ちている可能性は否定できないのだ。
考えてみれば安い店ほど美味しく感じるのは、
味付けが濃くて汗をかいた身体に合っているから・・・なのかも知れないし(^_^;)
いずれにしろ次回、冬の時期にもう一回食べてみて、
味が落ちていたら、久々にリスト更新かも知れない。
(ちなみに両店の価格差が5〜10倍)
夜中の1時に小腹が空いて飛び込んだ店で、500円しない叉焼飯を食べてみた。
甘めのちょっと濃い味付けが、妙に美味い(^_^)
タイ米も香り高く炊かれ、青梗菜もサクッとかみ切れる絶妙な火の通し方で、
食感の気持ちよさが楽しめた。
どうりで店が混んでいるワケだ・・・と納得したりする。
香港では、美味しい店=混んでいる・・という図式が当てはまり、
この店もそんな店の一つなのだろう。
ホテルに向かう帰り道、
暗い町並みにキラキラ輝く目を向ける小さなヤツがいた。
君は・・・・
暑くないのかい?(^_^;)
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関内苑
- 2006-07-04 (火)
- 煩悩
「昔は2人で焼肉食うの避けてたよね?」
「そうだっけ?」
「匂いが嫌い・・とか、
食べ過ぎちゃう・・とか」
「あぁ・・・そんな事言ってたかも」
「まぁ、2人で焼肉食べてるって、
そういう関係だって見られたりするしね」
「そうなの?」
「え?
そうじゃなかったの?」
「煙と匂いが嫌いだっただけよ〜」
「じゃ、今は?」
「美味しい物なら、なんでも・・・」
匂いがつく食べ物は、食べた後に別の予定がある時は、
私も敬遠するものだった。
ジンギスカンや焼き肉、干物を焼いて出す店・・・
食べ物の匂いはしっかりとしみついて離れないが、それでもまだ罪は軽い。
この店は少し高めだが、肉質が良くて美味いのが有名で、
美味い焼肉を食べよう・・・と声がかかると、
ココかセメント通りに行くのが約束になっている。
この日は「リブリース」をちょっと無理してオーダーしたが、
さすがは一皿2500円オーバー
柔らかい口当たりとジューシーな味わいが楽しく、
甘めのタレにも負けない肉の味が旨味を演出し、
思わず「美味い!」と叫んでしまった程。
「最近は、平気で一緒に焼肉食べるよね?」
「うん。 いけない?」
「いや、嬉しいけど。」
「食事って、誰かと食べた方が美味しいし、
焼き肉屋に1人じゃいくらなんでも・・でしょ?」
「友達と行けばいいじゃん」
「あら、私と一緒じゃ嬉しくないの?」
「嬉しいですよ」
「あ・・・もしかして?」
「なに?」
彼女は私を見て、意味ありげに微笑んだ。
2人がもし10歳若ければ・・・・と思う展開だが、
現実はそこまで楽しくない。
お互いに様々な物を背負って生きているから、
駆け引きのないこんな関係を素直に楽しめるワケで、
色気より食い気な2人には、この後の事と言えば、
最後は何を食べてしめるのか・・・?
という問題に答えを出すだけなのだ(^_^;)
「たまにはさぁ・・・
どっか美味い物食いに泊まりがけででかけようよ?」
「いいわねぇ・・・
でも、休めるの?」
「それは言わない約束でしょ・・・」
「夢ばっかり食べていると、バクみたいな体型になっちゃうよ?」
「なんじゃそりゃ?」
え・・・っと、
バクは言い過ぎだとは思いますけど、
確かに煩悩は腹に貯まって・・・はいますなぁ・・・(/–)/
関内苑本店
045-261-2040
横浜市中区羽衣町2-5-14
月〜土 11:00〜02:00(L.O.01:15)
日・祝 11:00〜24:00(L.O.23:15)
年中無休
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ちょっと贅沢
- 2006-06-27 (火)
- 煩悩
凄く眠かったが、飯を食っていなかった。
時計は3時をとっくに過ぎていて、ランチにあぶれた事だけがわかる。
睡眠不足の頭では、今の気分に合う食事処をはじき出す余裕は無く、
蕎麦が食いたい・・・・という欲望に従って開いている店に向かっていた。
「すいません、ビールをください。
それと・・・・」
いきなりビールのオーダーである。
午後の閑散とした時間に、
髭が伸びた疲れ切った男の座る前の一言が、
まず飲ませろ・・・なのだ(^_^;)
で・・つまみにはこんな物を頼んでみる。
この箱を見て中身が何だかわからない人は意外にいる。
ご飯が入ってる?・・・と真顔できいた人さえいる(爆)
小鉢の方は「とりわさ」で、ささみのほぼ生を山葵で食べるもの・・・と言えば
想像がつくだろうか・・・
とにかく今は、酒と飯に飢えているので、
つまみが出た瞬間に「重ねせいろ」をオーダーした・・(/–)/
さっきの箱の中身は焼き海苔。
箱の中に、底が和紙の中箱があり、その下には炭が入っている。
つまり、焼きたての状態を保つ工夫がされている優れ物なのだが、
最近はこういう箱で出してくれる店も減ったようだ。
がーっとビールを干した後は、お銚子を一本もらってから蕎麦出しの指示。
客が飲んでいる時は蕎麦を出さないこの店では、
ほんのちょっと日本酒を蕎麦に振りたい私としては、酒が残っているうちに声をかけるのが常。
この日本酒振りかけ蕎麦がまた、美味しいんだけど・・・・
完全にダメなオヤジの昼酒風景・・・ではあるな(^_^;)
「利久庵」
045−641−3035
横浜市中区真砂町2−17
11:00〜20:30(LO)
日曜休
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カフェ・ロワイヤル
- 2006-06-21 (水)
- 煩悩
「燃やす?」
と聞くのは、飲むのをやめる時の合図。
燃やすのはもっぱらウィスキーで、
アイリッシュコーヒーかゲーリックコーヒーになるのだが、
最近増えたブランデーをアイリッシュコーヒー風に作ったらどうなるか、
すっごく興味があった。
「例えばさ・・・
アイリッシュコーヒーみたいな作り方で、
カフェロワイヤルを作ってみない?」
「角砂糖燃やしじゃなくて・・ですか?」
「きっと美味いと思うんだよね」
また始まったという顔をするバーテンダーは、
壁の中からポールジローを抜き出すと、耐熱グラスにお湯を張った。
「やっぱり火が消えやすいですね」
「ブランデーってそうなの?」
「置いておくと消えますね」
彼はグラスを振りながら火を保ち、
香りにアクセントをつけようとしてか
グラニュー糖を入れてからも少し長めに火を残した。
「お待たせしました」
アイリッシュコーヒーと同じように、
ホイップクリームをコーヒーの上にフロートしたカフェロワイヤルの出来上がり。
どれどれ・・・
お・
おぉ・・・
柔らかく優しく、しかも香り良く・・・
美味いじゃん・・・(^_^;)
フロートした生クリームを溶かして飲んでみると、
ポールジローの持つ苦みがチョコレートのような味わいを演出する。
これ・・・もしかして・・・
ナジェーナ無き後の定番になるかも知れない(^_^)
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Native HotSauce
- 2006-06-19 (月)
- 煩悩
「すっげー辛い麻婆豆腐食べたいんだけど。」
「またですか?」
「こう蒸し暑いと、辛い物食べたいでしょ・・・」
何故か辛い物が好きな人は、
とことん辛い物を食べたくなるようだ。
私も有る程度辛い物は大丈夫だが、
食べた瞬間に痛いレベルの物は、人間の食べ物じゃない・・とさえ思っている(^_^;)
福満園新館
045-650-5185
横浜市中区山下町157-8
11:00a.m.〜2:00a.m. 年中無休
そう、この店、夜中までやってて、しかも年中無休。
四川・福建・上海料理の店だから、様々な料理も食べられて・・・
かつ深夜であっても高くない(爆)
急なオーダーに応えてくれるありがたい店なのだが、
辛い麻婆豆腐があるかは、私も知らなかった。
「ここ、美味しいの?」
「他に開いているお店は殆どありません。
しかも、四川が食べられる店では、ここが一番だと、私は思っています」
「自信無さげ・・・?」
「食べた事ない」
「え?」
「麻婆豆腐の話ね」
「入ろ!
お腹空いた」
店は三角形の敷地に立っている関係で、妙なレイアウトになっているが、
夜10時を過ぎているのに、客は結構入っている。
「イラッシャイマセ・・」
と、おぼつかない日本語で応対してくれる店員が、
中華街慣れしていない人には嬉しいようだが、
コッチにしてみれば、ちゃんとオーダーが通るのか・・の方が心配だったりする。
「この『四川マーボー豆腐(本場の辛さ)』ってどうかしら?」
「それしかないでしょ?
以前、四川料理の中で『餃子の辛子香りソース掛け』ってのを食べたら
かなり辛かったから期待に沿えると思うよ」
青菜炒め
四川マーボー豆腐(本場の辛さ)
海老と豚肉の焼売
ご飯
コーンスープ
「あと・・・、その餃子も・・」
「やめましょう。
多分食えないから」
「え?」
「結構量あるんだ、ココ。
足りなかったら、追加すればいいじゃん」
目が食べたい・・とはこの事。
量を想像できない空腹時は、
ついつい頼みすぎるのが常なのだ。
そして今日は、残念な事に2人きりなので・・・
間違いなく余る(^_^;)
「おまたせしました」
と出てきたのは、青菜炒め&麻婆豆腐。
花椒の香りが鮮烈で、ラー油もコッテリと・・・・
どれどれ・・・と食べてみると、
鮮烈な香りの中に肉の旨味があって・・・思いっきり辛い(^_^;)
食べた後からどんどんその辛さが強くなり・・
頭の天辺から汗が噴き出してきた。
「美味い・・けど、辛い・・。
でも、この辛さだったらまだまだ平気」
「すいませ〜ん!
ご飯、今持ってきてくださ〜い!!」
「白いご飯だったら、美味しそうね」
「うん。
でも、料理終わった後にご飯だけ出されたら、食えないしね。」
麻婆豆腐は白いご飯にかけて食べるのが一番美味しいと思っている私としては、
平気で麻婆豆腐だけ出して放置する店の考えが理解できないのだが、
中華街では往々にしてこういう事が起きる。
前菜から主菜へと流れるように料理を出す店は少なく(コースを頼むとそのケースは少なくなるが)
自分で食べたい物を組み立ててオーダーすると、厨房の都合で調理した順に出てくるのが普通なのだ。
ご飯とスープを最後に出そうとするなよ・・・と思いつつ、
出す順番に無頓着な中華街体質を思い出して、この店が安い店である事を
あらためて感じたりする。
付け合わせに頼んだ焼売は割合マトモだし、
青菜炒めも炒め具合が絶妙で、充分楽しめる店なのだから、
そこら辺を気遣えばもっと人気が出るだろう・・・。
「なんか、お腹一杯になっちゃった」
「誰だっけ?
餃子も・・と言ったのは?」
「食べたかったんだもん」
「え・・と、青菜炒め、残ってますけど」
「勿論、包んでもらいます」
食べたい物をオーダーして食べるだけ食べて、
残った物は折り詰めにしてお土産に持って帰る。
それは、昔から中華街では当たり前に行われていた行為で、
作ってもらった物を全部食べるのは大切な事と、教えられてきた。
食べきれないほど頼むのもどうかと思うけど、
残して捨てる事を考えたら、今でもこういう行為は大事だと思う。
ただ・・・・
それが正しい中華料理の食べ方だって、
彼女に教えた事あったっけかなぁ・・・(^_^;)
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