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2009-07-19

MC KENTAUROS SUMMER PARTY 2009

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もう、何度参加したろうか・・・
 
数える事が面倒になるくらい
参加した我が族の集会。
 
その昔は、早朝から焼肉を食べる現地集合現地解散のツーリングとして
またケンタウロスとしては数少ないイベントとしての認識があったが、
今はより家族的な集まりとしての性格を持った、やはり数少ないイベントとして成立している。
 
軽井沢、鶏頂山、榛名、伊豆、富士、そして本牧・・・
時代の流れとともにスタート時刻は早朝から昼、そして夕方へと変化し、
参加者は有象無象からMCを大切に思う人達へ・・とシフトしてきた。
 
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「久しぶりです。」
 
「生きてましたか」
 
「お互いに」
 
 
そう・・・
一瞬先に死が転がっているライディングを好む族にとっては、
まず1年、生き延びた事を確認しあい、そして称え合うのが挨拶だ。
 
 
顔を見れば、その瞬間に関係が蘇るのも仲間の良さ。
しかも今年は、今までに無く家族的な空気が、会場に溢れている。
 
ほぼ2週間前から始めたスロートレ&ダイエットの効果で、
今年は杖を持たずに会場を歩く事が可能になっていたからか、
積極的に多くの人と握手を交わし、言葉をやりとりする事ができた。
  
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例によって乾杯で宴はスタートし、ドリンクマラソンが始まった。
 
鳴り物として、中村祐介氏が登場し
横浜市歌ブルースバージョンを熱唱する。
 
酩酊する程飲むワケにはいかないが、
渋く心地よい彼の歌声は、それを補うように心地よい酔いを足してくれた。
 
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「どうですか?身体」
 
「梅雨が明けて、ウェイトコントロールも効いて、
 かつて無いほど調子は良いですよ」
 
 
多くの兄弟達から労りの言葉をもらいながら、
普段感じる事のない「暖かさのようなもの」を感じていた。
 
そして、なんとも言えない「心地よさ」や「安らぎ」も。
 
 
考えてみれば、もう20年以上も前から同じ族として生きてきた兄弟達がいて、
その長さに満たない部分を、心で埋めるような付き合いをしてくれる若い兄弟達も、いるのだ。

その関係の中には同族としての絆とリスペクトがお互いにあり、
日常に溢れているギスギスとした他人との関係や一歩通行の思い等は、存在するワケも無い。
 
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ケンタウロスは、かつてメンズクラブであった。
クラブハウスには、許可無しに女性が入る事は不可能であった。
 
だがある日、その考えは改められる。
 
ただ、だからと言って、
女性の正式メンバーを目の当たりにする事が無いまま、
かなりの年月が流れていた。
 
 
しかし今年、
私は初めて2人の女性メンバーを、
認識する事となる。

特に1人は、
男共より遙かに走る・・と紹介された韋駄天で、
黒いベストに真新しい看板を縫い付けて、
優しい笑顔で廻りを圧倒していた。
 

それを見て、思う。
時代は流れているのだな・・と。
 
そして自分も
身体をコントロールして、
気持ち良く走り回りたい・・とも。
  
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来る物は拒まず、去る者は追わず。
 
メンバーになりたい者も、形に憧れる者も、
ワケもわからず連れて来られちゃった者も、
このパーティーには来ているはずだ。
 
だが、同じ族として生きる覚悟と資質があって、
看板の有無を問わず、仲間だと認識できる人物でない限り、
彼らは族の一員として迎えられる事はない。
 
そんな族の、今年のパーティーは、
本当に族として生きる事が好きな人間だけが集り、
形だけを追う人間の顔はどこにも見えないように、
強く感じられた。
 

 
あ・・
そうか
 
だから、気持ち良いのか。
 
どうやら簡単な事だった。
日々、苛つく原因も、ソコにあるって事だ。
 
 
身体の事では勿論だが、それ以外で苛つく事と言えば
建前やメンツにこだわり、肩書きやワガママを押し通す人間がいる中で、
バランスを取ったりケアに回るばかりの日々・・という事だろう。
 
そしてその環境から逃げ切る事は不可能だから
美味い酒を飲み贅沢な食事で欲望を満たしても、
心から安らぐ事なんてできていなかった・・という事らしい。
 
 
自分だけが不幸なように感じやすいのが人間だが、
自分の不幸は隠し通すのも人間だ。
 
だから、自分だけが不幸だ・・なんて思わない方が良い。
 
そしてこんな、心許せる仲間達との、
何のシガラミも無い関係をどこかに構築できれば、
「ある社会」の中にちゃんと居場所がある事を、実感できるはずだ。
 

深夜の横浜港は、
居場所を求めて集った族を、
黙って優しく見守っているように、見えた。
 
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