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2006-09-13

山手

今日、久々に山手の道を歩いた。
 

 
昔、自動二輪車でも30キロ制限道路を走る時はヘルメット着用が強制でなかった時代に、
この道をノーヘルで走った事を思い出す。
 
 
「おい!止まれ!!」
 
「はい、なんですか?」
 
「なんでヘルメットかぶらない?」
 
「え?」
 
「原付以外はヘルメット着用だろ?」
 
「なんで〜?」
 
「免許証!」
 
「はい、どうぞ。」
 
「違反だぞ。」
 
 
港の見える丘公園の前には交番がある。
その交番の前で信号待ちすると、必ず警官が難癖をつけにくるが・・・
 
 
「すいませんが、ここ30キロ道路ですよね?」
 
「そうだが」
 
「30キロ道路においては、自動二輪車のヘルメット着用は
 努力規定ですよね?」
 
「そうだが、お前は30キロ道路だけを走ってきたんじゃないだろ?」
 
「走ってきましたよ?」
 
「どうやって?」
 
「家からここまでは、30キロ道路しかありませんよ?」
 
「え?・・・」
 
 
当時、山手町のはずれに住んでいた私は、
家の前から港の見える丘公園まで30キロ制限道路しかない事を良いことに、
わざわざ交番の警官をからかう為にこの道をノーヘルで走ったのだ。
 
 
「もうそれくらいにしてやってくれんかな」
 
「あ・・杉本さん、お久しぶり。」
 
「箱長、コイツ知ってるんですか?」
 
「あぁ、山元町の手前に住んでるんだ、コイツ。
 本当に30キロ道路しかないんだよ、ここまでは。」
 
「え〜」
 
「あんまり気持ちいいから、ちょっとバイクで走ってきただけなんです。」
 
「わかったから、もう行って。
 だけど、下におりて40キロ道路、そのまま走ってたら捕まえるからな」
 
「わっかりました〜」
 
 
気持ちの良い風を楽しみ、自分の住んでいる場所とは全く違う風景を楽しむ。
ノーヘルだと、その爽快感は半端じゃない。
 
だが、30キロであっても転倒すれば痛いではすまないから、
そんな馬鹿な遊びも長続きはしなかった・・・っけ。
 
 
たまにこういった風景が、記憶の箱の鍵を開ける。
 
その予期しない感触は、気持ち良い事が多いのは何故だろう・・・ね。

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