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ポールジローを燃やす

「なんかね、最近疲れる事が多いんだよね」
  
「そんな時は、何か暖まる物でもいかがですか」
  
「そうだねぇ・・・
 そうか、久々に燃やそうか?」
  
  
行きつけのバーで私が「燃やす」と言えば、
アイリッシュコーヒーを作って欲しい、という意味になる。
  
一時期、どんなモルトでも容赦なく燃やして、
その味わいの違いを楽しむような愚行まで繰り広げていたが、
ナジェーナが手に入らなくなってからは、専らポールジローを使った
アイリッシュコーヒー(正確にはカフェロワイヤルか)が決まりになっていた。
  
で・・・
そんな上品なコーヒーを飲む前に出来上がってしまう事が多くて、
ここのところ飲んでいなかったから、久々に所望しようと・・・(^_^)
  
 

1626

  
アルコールの燃える青い炎は、
薄暗いカウンターで蠱惑的な輝きを見せる。
  
その炎に魅せられる人は多いのだろう
  
このカクテルをオーダーすると
別の客が「あれを・・・」とオーダーをする事がかなり多く、
バーテンダーが何杯も作り続ける事に陥ったりする。
  
 
しかし今日は幸いな事に、
カウンターに別の客はいない。
  
そんなカウンター独り占めの贅沢は疲れた心を癒すのに効果的で、
静かな空間に流れるコーヒーとブランデーの匂いは、
快い睡眠へのアプローチを演出する。
  
  
明日もまた、
殺伐とした1日だろうけど、
頑張ろう・・・かね(^_^)

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