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祭りのあと

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見上げれば、夜空には雲。
その存在は、闇に慣れた目でしか見つける事ができない。

誰しもが、
輝く光や、
自分の目線の高さにしか、
存在を求めていないのだから、
雲は闇に紛れて形を変えるながら流れていく。

耳を澄ませば、虫の音。
目を瞑れば、秋の匂い。

自らの足音さえも大きく感じるほど、
今宵は静かな夜らしい。

そして私は、
空を見上げたまま、
動く事ができなかった。

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