- 2007-07-09 (月) 11:11
- 煩悩
サンフランシスコに行ったら食べたかった物。
それはニューヨークカットステーキだ。
ジャックスでよく食べるニューヨークカットステーキは国産のサシの入った上質な肉で抜群に美味いのだが、
赤身の多い肉らしい味に溢れるアメリカのニューヨークカットステーキは食べた事が無い。
10年前にサンフランシスコで食べたステーキは、いわゆる安売り店の物。
大きさだけが取り柄です的な物ばかりで、それでもその量に感激していたわけだが、
今回は、ちゃんとした店で食べてみたかったのだ。
まずは、高級ファミレス的な店に入ってみた。
Daily Grill – San Francisco
(415) 616-5000
347 Geary St
San Francisco, CA
チェーン店でもあるこの店は、1984年にビバリーヒルズに店を開いて以来、
西海岸を主に営業を続けている。
いわゆるアメリカンフードを食べるにはピッタリの店、という事で頼んだのは
ニューヨークストリップステーキ(New York Strip Steak 12oz.)だ。
※ニューヨークストリップステーキ:サーロインより柔らかいショートロインを使用したステーキ
12オンスと言うと、316グラム。
ジャックスのニューヨークカットステーキを超える大きさになるのだが、
出てきたステーキはこんなだった。
アンガスビーフを28日間エイジングした・・とメニューにはあったが、
27.95$のコストを考えるとそれなりの肉じゃないと許し難い。
味わいは肉の旨味が溢れる美味しさで、
しかも脂が少ない分もたれない。
今、日本で高級な300グラムのサーロインを食べるのは、
コストも体調も許さない感じがするのに、するすると食べられてしまった。
だけど・・・
何かが足りない。
取り敢えず腹に貯めてしまった肉を消化するために、
痛い足を騙しながら港へ向けて移動する。
今週はメジャーリーグのオールスターゲームがこのサンフランシスコである・・・
という事で、街中は「ALL☆STAR WEEK」の旗やペイントが多い。
内陸部は華氏100度に迫る暑さが予想される事をTVが告げていたが、
ここでは60度を切る寒さ。
乾燥した空気がさらに身体から熱を奪うため、ジージャンを羽織らないと居られない。
日本の高温多湿に慣れている身体にはありがたい気候だが、
それでも坂道を登ると若干だが汗をかく。
しかし、横に停めないとダメな位の坂道って・・・どうなの?
こんな風に半日も歩けば、300グラムオーバーの肉もこなれて、
またもやステーキが食べたくなる。
そこで観光案内を低い英語読解力で読み漁り、
ある一軒に目星をつけた。
Lark Creek Steak
Westfield San Francisco Centre
845 Market Street, 4th Floor, Ste 402
San Francisco, CA 94103
(415) 593-4100
この店は、地元でも人気の店らしく予約無しで入るのが心配だったが、
カウンター席もあるようなので、取り敢えず飛び込んでみる。
あ・・・っとヤバイかな・・・(^_^;)
皆さん、それなりの格好してますな・・・
と思ったがしかたない。
こっちはジージャンしか持ってないわけで、
断られたらしかたない・・・
だが、すんなりとテーブル席に案内され、
その上「今週はワイン半額セールだからボトルで頼んだ方が得だよ」とレクチャーされる。
で、メニューを見て、またもや難解な英語に悩む。
we serve only the finest beef, largely USDA prime, which represents only 2% of beef produced in America.
our steaks are aged for flavor and tenderness, then grilled over fruitwood and
charcoal embers and served with your choice of one of our complimentary sauces. weights are approximate.
はぁ・・・
filet mignon – 6oz/ 9oz 27.95 / 38.95
usda prime new york strip steak – 9oz / 14oz 29.95 / 39.95
28 day dry-aged usda prime bone-in ribeye steak – 16oz 43.95 nutty taste with a buttery, tender texture
red wine marinated hanger steak – 10oz 21.50
まぁ・・いいや、
ここにもニューヨークストリップステーキがある(^_^)
9オンスが選べるから(と言っても250グラムオーバーだ)それにしよう。
「焼く温度はどうしますか?」
「え?温度??」
「・・・と、焼き方なんですが?」
「あぁ・・・レアで」
ステーキの焼き方を、レアとかミディアムとかで表現する事は当たり前に知っていたが、
Cooking Temperatures・・と聞かれた事は初めてだった。
RARE
→ Very Red,Cool Center
MEDIUM RARE
→ Red,Warm Center
MEDIUM
→ Pink Center
MEDIUM WELL
→ Slightly Pink Center
WELL
→ Broiled Throughout,No Pink
調べたら、こんな言い方をするらしいが、
とりあえずレア・・という言い方でも通じたようで、こんなステーキが登場した。
表面は色がつく位に焼けていて、
切ってみると、確かに中は赤い。
固そうに見えてナイフの通りが良いので、
とりあえず一口食べてみた。
え・・・?
今まで食べてきたステーキって何だったの?
ステーキは想像以上に柔らかく、肉の旨味がしっかりとあって、
しかもその味わいの中には、何というか、もう一つ別の美味しさの元・・・が紛れ込んでいるのだ。
プライムという品質表示は伊達じゃないんだな、と思いつつも、
今まで美味しいと思っていたステーキの概念が、ここで変わった事は事実。
脂の味対肉の味と言えば解りやすいだろうか。
日本の美味い肉も素晴らしいのだが、アメリカの上級な肉の柔らかさと美味さのバランスは素晴らしく、
そのどちらもが肉の旨味を口中に広げて溶けていく楽しさを持っているが、質が違う。
合わせるワインはカリフォルニアのピノ・ノワール。
2005年の物を勧められて飲んだら、これがまた美味い。
そうだ・・・
どうせなら、ナパかソノマのワイナリーに行ってみよう。
もし可能なら、あのオーパスワンへ行ってみたい・・・・が、
予約しておかないと入れないワイナリーなので・・・ねぇ(^_^;)
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