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老上海茶館

  • 2007-01-17 (水) 19:14
  • 煩悩

水の不味い上海で美味しく水を飲むには・・・
茶しかない(^_^;)
 
と単純に考えていいのかどうかわからないが、
茶芸館を探してウロウロとすると土産物屋の2階にちょっと小綺麗な店があった。
 

 

  
年配の奏者が操る胡弓の調べを楽しみながら、
味の濃そうな安渓鉄観音をオーダーする。
 
この店ではお茶もなかなかの値段で日本の茶芸館並となっていたが、
その分期待も大きくなる・・というもの。
 
産地が近くて、特に外国人相手の店でなくてこの値段(1000円相当)なら、
かなり美味しい事は想像に難くないのだ。
 

 
店員が一杯目をちゃんと淹れてくれる。
 
作法としては台湾のやり方に似ていて聞香杯で香りを楽しむ事もできたが、
あの不味い水のはずなのに、豊かな香りと味わいが生まれるのが不思議だ。
 

 
これで水が美味かったらなぁ・・・(^_^;)
 
と思いつつ、お湯の追加を頼むと、
何故か味が違う。
 
あれ・・・?
なんかさっきより美味い??
 
どうやらこの、いつの物だかわからない
古いポットのお湯が違うらしい・・・
 

 
できる事なら、日本から持ってきた飲料用のミネラルウォーターで飲みてぇぇぇ・・・と心の中で叫びつつも、
多分何度か暖めて時間がたったこのポットのお湯が、想像以上に鉄観音の味を引き出していたから、
いつの間にかすっかりとリラックスできてしまった。
 
で・・・
落ち着いてくると・・腹が減る(爆)
 
フードメニューを見るとちゃんと点心があるので、
ここでも懲りずに小龍包をオーダーしてみた。
 

 
 
・・・・・
 
美味い・・・じゃないすか(^_^;)
 
高級店より遙かに安いのに、
こっちの方が数倍美味い・・・・じゃないですか(/–)/
 
なんかこの街、安い一般市民が食べる食べ物の方が、
美味しいのでは?・・・と勘ぐりたくなるほ、この小龍包は美味かった。
 

 
窓の外には、古き良き時代の建物と建築中の高層ビルが見える。
 
昭和の時代、街がどんどん姿を変えていく様を見ながら育った私にはどこか懐かしい空気を感じられるが、
それでも、古い町が飲み込まれないように・・・と祈らずにはいられない。
 
何故なら私が生きている横浜は、都市開発という破壊によって、多くの「らしさ」を失ってしまい、
今ではどこの街だかわからないような顔を幾つも持っているからだ。
 
そして、歴史と経験によって育まれた文化は買う事ができない事を痛感しているからこそ、
文化を伝えるあらゆる物は、そこに生きる人間達の誇りの一部として大切にすべきと、考える。
 
でも・・・
そう言えるのも・・・
豊かな暮らしができている「今」があるから・・なのだが。
 

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